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恐ろしい感染症であるHIVを完全予防

HIV(Human Immunodeficiency Virus:ヒト免疫不全ウイルス)というウイルスの頭文字をとった略称で、人の体を病原体などから守るのに重要な役割を果たす免疫細胞に感染します。
このHIVというウイルスは血液・精液・膣分泌液・母乳といった体液に多く含まれています。
そのため、HIVの感染は、粘膜(腸管・膣・陰茎亀頭・口腔内など)および血管に達するような表皮の傷から生じます。
したがって、傷のない皮膚からHIVが感染することはありません。
汗・涙・唾液・咳・くしゃみなどのような飛沫感染は生じませんし、食器類を共用することによる感染も起こりません。
つまり、日常生活において感染するケースはほとんどありません。

HIVに感染しても、初期にインフルエンザに似たような症状が出る場合もありますが、6ヶ月から10年以上の間ほとんど無症状であるケースが多いです。
そのまま治療しないでいた場合、免疫力が低下し続け、およそ5年~10年でAISDS(Acquired Immuno-Dificiency Syndrome:後天性免疫不全症候群)を発症します。
症状が出ていない期間(無症状期)にHIVは体の中で急激に増殖していますが、まだ体の中に抗体ができていないため検査をしても陽性反応が出ることはありません。
症状が出ていない期間であっても免疫細胞を弱らせるHIVは体の中でも増殖しており、他人にウイルスをうつしてしまう可能性があるため十分注意しなければなりません。

HIVの感染を予防するためには、HIVに直接触れないようにすることが大切です。
感染に必要なだけのウイルス量を含んでいるのは血液・精液・膣分泌液・母乳のみです。
そのため、HIVはこれらが感染源となります。
HIVを予防するためにはこれらに触れないようにすることが大切です。
HIVウイルスそのものはとても弱いウイルスであることから、空気中・水中においてはすぐに死滅します。
HIVを含んだ体液が身体に侵入する経路は主に粘膜であるため、皮膚の接触によって感染することはありません。
つまり、HIVの予防においては体液との接触を避けることが大切になります。

世界エイズデーって知ってますか?

上で述べたように、HIVは日常生活において感染する可能性は極めて低い病気です。
しかしながら、HIVに対する間違った理解から、感染者に対する偏見や差別がありました。
感染者に対する偏見や差別の解消を目的として、世界保健機関(WHO)は1988年に世界エイズデーを制定しました。
毎年12月1日に世界各地でHIVに関する啓発活動が行われています。

世界エイズデーにはレッドリボン運動も行われています。
レッドリボンは、エイズに苦しむ人々への理解と支援を象徴しています。
まだあまり知られていませんが、HIVを発症したとしても、治療法が進歩したことにより完治することは難しくとも、それまでの生活を続けながら長く生きていくことができるようになっています。
現在でも、HIVの感染者に対する風当たりは強いままですが、間違った認識が差別や偏見を招く要因の一つになっています。
正しい知識を持ち、罹患している方が社会で安心して生活できるような環境を整えることが重要です。
現在の医療では完治させることは難しい病気ですが、ほとんど非感染者と同じように生活することができる程度に治療方法が確立されてきています。

感染を予防するためには、むやみにそれを差別したり、偏見を持って避けようとするのではなく、病気について正しく理解することによって、正しい予防法を実践することが大切です。
HIVに感染する可能性のある性行為の代表的な例としては、膣性交、アナルセックス、性器や肛門をなめる行為などの行為が挙げられます。
予防するためには性行為をしないか、性行為をする場合であってもより安全な性行為を守って行動すること必要があります。
より安全な性行為のために、コンドームを正しく使用して、精液・膣分泌液・血液などに直接触れないようにすることが大切です。
相手に感染させないためにも、また、自分のためにも感染予防を徹底することが必要です。